2017年3月21日放送のマツコの知らない世界では、マツコの知らない「演劇の世界&ピアノの世界」をご紹介します。
番組内で紹介された、選りすぐりの情報もお届けしますよ!
マツコの知らない「演劇の世界」
スタジオに登場したのは、こでまで3,000公演以上観劇した女性「上村由紀子さん」。
満面の笑顔とハイトーンの声で、マツコを圧倒するパワーを持った女性です。
日本は劇場が少ないと言われていますが、演劇界の真実は違うんです!
- ブロードウエイ 1,300億
- 東京 930億
- ウエストエンド 900億
となっており、東京は世界有数の演劇都市なのです。
しかも、観光客が集まる海外に比べ、東京の観光客はほぼ日本人。
そん演劇大国日本において、世界に誇れるもの。
それは、日本でしか見られない豪華で繊細な名建築。
今では再現不可能と言われる絢爛豪華な老舗劇女から、一流料亭の高級弁当や絶品和菓子が食べられるグルメ劇場まで、演劇初心者でも楽しめる劇場を厳選紹介!
上村由紀子さん(40代)プロフィール
- 出身 神奈川県
- 職業 演劇ライター
- 劇場と共に歩んだ人生
- 誕生前 母親の胎内にいた頃から帝国劇場に通う
- 中学時代 学校に馴染めない日々。西新宿「キャッツ」初演を見て世界が変わる。
- 高校時代 学校を抜け出し青山劇場に通いつめる
- 大学時代 演劇を専攻するも卒業後挫折
- 4年前 どん底のとき、青山円形劇場で人生を救われる
・「西新宿シアター」(1983年)日本初のロングラン公演を可能にした劇場。
この時から、キャッツの公演を100回以上見て来たという上村さんは、「キャッツ」の歌も全て歌えるそうです。
4年前、上村さんが仕事も全て手放して引きこもるほどドン底だった時、「青山円形劇場」のさりげないシーンで笑っている自分に気づき、「私、笑えるなら、大丈夫かな…。」と思い、復活することができたのだそうです。
「今は笑いすぎですよ〜っ!反動って恐ろしいっ!!」と、上村さんやスタジオをさらに笑わせるマツコでした。
・「青山円形劇場」(2015年閉館) 360度全ての方向から観劇可能。
3,300館から厳選!「一度は訪れたい4大劇場」
・日本一華やかな劇場!「日生劇場」(有楽町)
- 開場 1963年
- 客席 1330席
- おすすめポイント 再現不可能なこだわりすぎた内装!
日比谷駅から徒歩1分。
初演から50年目を迎える人気公演「屋根の上のバイオリン弾き」などが有名。
そんな日生劇場の最大のは「内装の華やかさ」。
入ってすぐ広がるのが、建設当時から変わらない設計の、開放的な玄関ホール。
中でも再現不可能とされているのが、全てスペインの白大理石で作られた大階段。
なんと、スペインの山を丸ごと削って輸入したもの!
さらに、大階段だけでなく、床や受付に至るまで、全てが大理石!
天井には、美しい光沢を出すために、アコヤ貝が2万枚も敷き詰められています。
アコヤ貝とは、中から真珠が採れる光沢が美しい貝。
劇場建設の際、淡路島から大量に取り寄せたのだそうです。
さらに、劇場内の壁全てには、ガラスタイルが手作業で貼られている。
そして、上村さんが日生劇場で是非座ってほしいという席が「グランドサークル席(公演によって選択が可能)」。舞台上の役者と、グランドサークル席に座った時の目線の高さがピッタリ合うという贅沢は席です。
マツコも「素晴らしいわよ、ここは。こんな劇場、もう二度とできないと思う。」と言う「日生劇場」は、建築家の村野藤吾さん(1984年没)が手がけた劇場なのだそうです。
・「新橋演舞場」(東銀座)
- 開場 1925年
- 客席 1428席
- おすすめポイント 日本一美味しい幕間の食事!
東銀座駅から徒歩5分。
もともとは、新橋芸子の稽古場として使われていた。
上村が新橋演舞場で是非座ってほしい席が「桟敷席(さじきせき)」。
花道が目の前にあり、役者を近くで見ることができる。
そしてこの桟敷席に座ると、一流料亭の味が楽しめる豪華な「松花堂弁当(3,600円)」を頼むことができる。
「金田中(かねたなか)」という、演舞場に隣接する一流料亭出身の料理長が、素材選びから盛り付けまでこだわり抜いたもの。
捌きから焼きまで、専門の職人が調理した自慢の「うな重(3,600円)」
職人が築地で仕入れた新鮮なネタを提供する「にぎり寿司 松(3,090円)」
中でも上村さん一押しのお弁当が「篝火(かがりび)5,150円」。
スタジオに用意された「篝火 5,150円」を見たマツコは、「凄い。凄い。凄いねホント!」と大興奮。湯葉巻き・穴子のゴボウ巻き・鰻巻き・はばなのサーモン巻きなどを食べたマツコは「いいお味ねぇ〜、美味しい!全てが丁度いい…。」「うまいうまい、うんまいね!何食ってもうまいね!」を連発していました。
・「宝塚大劇場」(兵庫県宝塚市)
- 開場 1924年
- 客席 2550席
- おすすめポイント 1日では回りきれない体験コーナー!
103年の歴史を誇る宝塚歌劇団の本拠地。
全生徒が大階段を降りて客席に挨拶する「フィナーレ」は圧巻。
そんな宝塚大劇場には、観劇に加えて初めてでも楽しめる様々な仕掛けが存在する。
中央に大階段・高さ8メートルの天井がある大劇場ロビー。
ここで是非注目してほしいのが、公演中の楽曲を演奏する自動演奏ピアノ。
1994年に設置された自動演奏ピアノは、宝塚歌劇団のイメージからである「すみれ色」。
ピアノ以外にも、すみれ色のお土産や、すみれ色のジェラートまであります。
さらに、公演する組ごとに色が変わるオペラグラスや案内嬢のスカーフなど、宝塚初心者からコアなファンまで楽しめる工夫がされています。
卒業したトップスターゆかりの品を展示している「宝塚歌劇の殿堂コーナー」では、男役スターとして活躍した越路吹雪さんや、大地真央さんなど、歴代トップスター60人以上の貴重な写真や衣装が展示されている。
そして、宝塚大劇場の人気No.1コーナーが「Salon de Takarazuka」というステージスタジオ。
宝塚の舞台メイクと衣装を着て写真撮影をすることができる。
こちらのステージスタジオで「ベルサイユのばら オスカル」に変身した上村さんは、トップスター気分で写真撮影。追加料金を払えば、2着目の衣装を着ることも可能。2着目の衣装として、男役の新作フィナーレ衣装に身を包んだ上村さんは、とても満足した表情でした。マツコに「化け物感が良かったわよ。」と言われると、「イヤだちょっと、じゃぁ化け物道を精進していきたいと思います!」とスタジオを笑わせた2人でした。
・「博多座」(福岡県博多区)
- 開場 1999年
- 客席 1500席
- おすすめポイント 充実しすぎ!幕間のお土産コーナー!
福岡空港から電車で8分。
地方最大級の客席数。
博多座の最大の魅了が、デパートの物産展のような、幕間のお土産コーナー。
豊富な種類のお弁当・明太子・博多通りもん・博多ラーメンなど数多くの博多名産品を販売。
婦人服や、歌舞伎公演の時に飛ぶように売れる着物の帯まで。
中でも全国からくる演劇ファンに大好評なのが、博多座限定・きんつば(1個 220円)実演販売。
薄い生地の中に、希少な北海道産大納言小豆を贅沢に使用。
1日300〜400個が、あっという間に完売するそうです。
スタジオに用意された博多座限定のきんつばを試食したマツコ。一口食べて無言…。二口目で全てを口の中に放り込み「大変おいしゅうございます。美味しいこのきんつば!」と大満足でした。
超ハイテクな最新劇場を大公開!
・「IHI STAGE AROUND TOKYO」(豊洲)
- 開場 2017年3月
- 客席 1314席
- 観客席が360度回転する体感型劇場!
上村さんが、「体感型劇場 IHIステージアラウンド東京」に潜入!
ゆりかもめ市場前駅から徒歩1分。
1300の収容人数を誇る客席。なんと、この1300の客席が同時にまわる!
客席を囲む360度全ての空間に、数多くのセットを舞台転換なしで組むことができる。
「飛行場」や「巨大な砂浜」など、これまでの舞台では考えられないセットも組めるのだそうです。
「私の予想ですよ。私の予想。……きっとまた、お会いすることになると思います。」というマツコの言葉に、「私、生きてて良かったです。ありがとうございます。」と涙を流し、本気で感激する上村さんでした。
マツコの知らない「ピアニストの世界」
今、ピアニストが密かなブームに。
実は厳しいピアニストの現実。
そして、プロのピアノの弾き方をご紹介します。
スタジオに登場したのは、白いTシャツにスーツをカジュアルに着こなしたシュッとした男性。
ピアノの楽しさを伝えるために生きているピアニスト「清塚信也さん(34歳)」です。
清塚信也さん(34歳)プロフィール
- 出身 東京
- 私とピアノの壮絶人生
- 13歳 人生ドン底!コンクールで予選落ち。
- 母の鬼の言葉「ピアニストにならなかったいきなくてよい。」「人間はしんだらずっと寝るんだぞ。だから今は寝るな。」
- 16歳 音楽家のある高校で人生が変わる。
- 18歳で「ロシア最高峰の音楽学校「チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院」に留学。
- 24歳 映画・ドラマの吹き替え演奏を担当
- 代表作 のだめカンタービレ・コウノドリ
「お母さんのこと恨んでませんよね?」と心配するマツコに、「これが愛だと考えられるまで、格好最近までかかりました。」と話す清塚さん。幼少期から、毎朝5時からレッスンをしていたそうです。
マツコがピアノを好きになったきっかけになったのが、1985年に放送された小泉今日子演じる女子高生がピアニストになるべく奮闘するドラマ「少女に何が起こったか」。このドラマの中での、ピアノコンクールの予選曲がショパンの「革命のエチュード」、本選曲がピアノソナタの「情熱」でした。マツコからこの2曲をリクエストされた清原さんは、軽々なピアノ演奏を披露します。
「ちょっとピアノ習おっかなぁ…。死ぬまでに『革命』弾けるようになりますかね?」と聞くマツコに、「なりますよ、努力すれば。毎日2時間練習で5年〜10年。」と言われ、口を開けて絶句するマツコでした。
知られざるピアニストの現実
- 音大を卒業しても、ピアニストになれるのは1%未満。
- ピアニストは全然食えない。
楽器の中でもピアニスト人口は多い割に、ピアニストの席は少ない。
「一部の上手い人たちが全部取って行っちゃう。」という清塚さんに、「どの職種でもそうよ。私は、そういう人たちが食指を出さないところを拾い集めてます。」と語り、笑いに変えるマツコでした。
知っていると自慢できる!プロのピアノの聞き方をご紹介!
・「ヨハン・ゼバスティア・バッハ」
1685年〜1750年。鍵盤音楽の演奏者として名高い。18世紀にドイツで活躍した作曲家。
まず、コンクールで良いとされる演奏がどちらなのかを当てます。
バッハの「主よ、人の望みの喜びよ。」を演奏する清塚さん。
聞いていて面白いのは抑揚のあるBだが、コンクールで良しとされるのは、面白みのないAだと当てたマツコ。
「バッハ」の曲を演奏する際、コンクールで良いとされるのは?
クラシックは、歴史の時代背景や作曲者へのリスペクトを演奏に取り入れることが大事。
1600年代には、ピアノが普及していなかったため、バッハは強弱のつけられないチェンバロで演奏していたそうです。
強弱がつかない楽器で作られた曲のため、バッハの曲を弾くときはあえて強弱をつけないで弾くのが正解だそうです。
・「フレデリック・ショパン」
1810年〜1849年。ピアノ音楽の新境地を開いた天才作曲家。
ショパンの「別れの曲」を演奏する清塚さん。
マツコは「(正解は)Aじゃないですか?Bは演歌みたいでした。」と回答し、見事正解。
「ショパン」の曲を演奏する時、コンクールで良しとされるのは?
体の弱かったショパンは、強い音を出せなかったといわれている。
身長170cmで、体重40kg台だったこともあるそうです。
人生で何度も既得状態になるとか、振られたショックで危篤になってしまうこともあったとか。
ショパンを弾く時は、あえて力を抜いて演奏するのが正解だそうです。
注目してほしいピアニスト!
・「大井健さん(33歳)」
スタンスに注目!王子系ピアニスト
13歳でロンドンのオーケストラと共演。
携帯電話CMに出演し、女性ファンが急増。
・「H ZETT M」
面白いアイディア力に注目!
鼻をお悪塗ったピエロスタイルで演奏。
東京事変の初代キーボーディストとして活躍。
クラシックにとらわれないジャズアレンジが人気。
この後、清塚さんがお別れの挨拶代わりに、
映画の主題歌の中から 「メリー・クリスマス ミスターローレンス」(坂本龍一)
ドラマ・歌謡曲の中から 「スムーズ・クリミナル」(マイケル・ジャクソン)
バラエティの中から 「コンビニの音」
〆は、熊蜂の飛行(ロシアの作曲家 コルサコフが作曲 羽音のような早弾き技術が必要な曲)
をピアノ演奏してくださり、「マツコの知らないピアノの世界」は終了します。
ちなみに、マツコが「1日中聞いていられるくらい好きです。」というお気に入りは、コンビニエンスストア ファミリーマートの入店曲だそうですよ!